関東地方でウスバハギと呼ばれる魚は、フグ目カワハギ科に属する海水魚の一種で、正式名称はウスバハギ(薄葉剥)です。学名はAluterus monocerosです。全世界の熱帯・亜熱帯海域に分布する大形のカワハギで、食用にもなります。
地方名は、ウスバ(各地)、シャクシハゲ、シャボテン(和歌山県南紀)、メンボウ(島根)、ハゲ(高知)、ツノコ、ウマヅラ、ハゲノウオ(鹿児島)、ヒガレンベ(鹿児島県甑島)、サンスナー(沖縄)、ナガサキイッカクハギ、シロウマ、オキハゲ、ウチワハギなど数多くあります。
見た目の特徴は、体長は最大70cmほど、体は扁平で、背面は灰褐色で、薄い斑紋を出すことがあります。尾鰭の後端は二重湾入形で、体側に青い斑紋を有しません。頭部は大きく、鼻先は長く、口は小さく、下あごが上あごより長いです。背鰭第1棘は細くて長く、眼の上方にあります。腹部にある鞘状鱗は若魚にはありますが、成魚では消失します。
代表的な調理方法は、刺身、焼き物、唐揚げ、鍋物などです。刺身は白身で淡白な味わいで、甘みがあります。焼き物は香ばしく、肉厚で食べ応えがあります。唐揚げは衣がサクサクとしていて、身はふっくらとしています。鍋物は煮汁に魚の旨味が溶け込み、風味豊かです。