関東地方でイラと呼ばれる魚の正式名称は「イラ」です。スズキ目ベラ亜目ベラ科に属する魚の一種です。学名は「Choerodon azurio」です。
イラは、南日本から東シナ海、南シナ海にかけて分布しています。沿岸のやや深い岩礁域やその周りの砂礫底に生息しています。全長は約40-45cmです。
体は楕円形でやや長く、側扁しています。体色は紅褐色から暗紅色で、腹側は色が薄く、尾鰭は濃い。口唇は青色で、鰭の端は青い。背鰭と腹鰭、臀鰭は黄色。背鰭棘部の中央から胸鰭基部にかけ、不明瞭で幅広い黒褐色の斜走帯が走る。その帯の後ろを沿うように白色斜走帯(淡色域)がある。幼魚にはこの斜走帯はない。
食用魚で、刺身、煮つけ、焼き魚などに向いています。ただし、評価は普通または不味と分かれる。
イラの地方名は以下の通りです。
- 伊良(関東地方)
- 苛魚(日本全国)
- 八面六臂(和歌山県)
- イソアマダイ(和歌山県)
- イダイ(和歌山県)
- ケサ(静岡県)
- ゴンタ(徳島県)
- タツ(愛知県)
- テス(三重県)
- テスコベ(三重県)
- ハト(福岡県)
- バンド(愛媛県)
- ブダイ(静岡県)
- モブシ(和歌山県)